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「未来が見えたら、それで幸せですか?」ある王と口寄せの女が教えてくれた、頼ることの本当の意味
「未来が見えたら、それで幸せですか?」 ある王と口寄せの女が教えてくれた、頼ることの本当の意味 将来のことが気になって眠れない夜、たった一言でいいから確かな答えが欲しくなる瞬間は、誰にでもあるもののようです。 紀元前15世紀、シナイの荒野。イスラエルの民はエジプトを出て、神と契約を結び、新たな民として歩み始めたばかりでした。周囲には異教の文化が渦巻き、将来への不安から、目に見えるもの、耳にできる声にすがりたくなる誘惑は、日々彼らの足元に潜んでいたことでしょう。神はモーセを通して、この民が「聖なる国民」として歩むための道筋を、細やかに示しておられました。 レビ記20章6節、27節。 「霊媒や口寄せを訪れて、これを求めて淫行を行う者があれば、わたしはその者にわたしの顔を向け、彼を民の中から断つ。」(6節) 「男であれ、女であれ、口寄せや霊媒は必ず死刑に処せられる。彼らを石で打ち殺せ。」(27節) ここで「口寄せ」と訳された原語は「オヴ(אוֹב)」といい、本来は「死者の霊を呼び出す者」を指します。この言葉が発する響きには、生ける神から心を逸らさせるも

石川尚寛(Naohiro Ishikawa)
12 時間前読了時間: 5分


目の前の一人を大切にすると、人脈は自然と育つ アブラハムのもてなしに学ぶ、神が喜ばれる付き合い方
目の前の一人を大切にすると、人脈は自然と育つ アブラハムのもてなしに学ぶ、神が喜ばれる付き合い方 初めて会う人との会話が苦手だ。大人数の集まりに行くと、かえって孤独を感じる。そんな経験は、どなたにもあるもののようです。 創世記18章。へブロンのテレビンの木の下で、アブラハムはテントの入り口に座っていました。日差しが最も強くなる真昼時。そんな暑さの中、三人の旅人が現れます。当時の荒野の旅は命がけ。水も食料もなく、道に迷えばそのまま命を落とすこともありました。99歳のアブラハムは、その姿を一目見るや、自ら走り出迎え、地面にひれ伏します。年老いた体で水を汲み、パンを焼き、柔らかい子牛を用意してもてなす姿は、まるで最も大切な客人をもてなすかのようです。 創世記18章2節〜3節 「彼が目を上げて見ると、三人の人が彼に向かって立っていた。彼は見るや、すぐに彼らを迎えに天幕の入り口から走って行き、地にひれ伏して言った。『お願いです。もし私があなたの心に適うなら、どうか私のもとを通り過ぎないでください。』」 ヘブライ語原文で注目されるのは、アブラハムが客人に対し

石川尚寛(Naohiro Ishikawa)
3 日前読了時間: 4分


「顔を見るのも辛い」と感じた夜に、紀元前の家族が教えてくれたこと
「顔を見るのも辛い」と感じた夜に、紀元前の家族が教えてくれたこと 憎み合う前に距離を置くという、静かで痛みを伴う選択について かつてはあれほど親しかったはずなのに、今は顔を合わせるたびに心が波立つ。そんなやり切れなさを抱える夜は、どなたにも訪れるもののようです。 焼け付くような日差しの下、カナンの乾燥した大地。砂埃が舞う中、長年共に旅をしてきたアブラムと甥のロトの間に、重苦しい空気が漂っています。双方の家畜が増えすぎた結果、限られた井戸の水を巡って牧者たちの怒号が飛び交うようになったのです。かつては実の親子のように身を寄せ合って生きてきた二人が、やがて取り返しのつかない憎しみを抱き合う一歩手前に立たされていた、ひりつくような緊張感に満ちた場面とされております。 【章節明示とヘブライ語解説】 創世記13章9節。アブラムは甥のロトに向かって「あなたの前に全地があるではないか。わたしから別れてほしい」と告げます。この「わたしから別れてほしい(ヒッパレド・ナー・メアーラーイ)」の核となる「ヒッパレド(הִפָּרֶד)」は、「分かれる」を意味する動詞「パ

石川尚寛(Naohiro Ishikawa)
5 日前読了時間: 4分


呼吸が浅いと気づいた時に、四千年前の民が教えてくれること
呼吸が浅いと気づいた時に、四千年前の民が教えてくれること 瞑想中の「息苦しさ」から解放される、あるラビの視点 呼吸をしようとして、逆に息が詰まる。そんな瞬間は、どなたにもあるもののようです。静かに座り、意識を呼吸に向けようとすればするほど、かえって浅く、速くなっていく感覚。そのもどかしさは、瞑想をする者にとって幾度となく訪れるものなのでしょう。 今から約四千年前、エジプトを脱出したイスラエルの民は、過酷な砂漠の旅を続けていました。灼熱の太陽の下、先行きの見えない不安と、喉を渇かせる乾燥した空気。彼らの呼吸は自然と浅く、速くなっていたことでしょう。そんな中、彼らに与えられた天からの食物、マナ。毎朝、野面に降りるこの白い粒子は、彼らにとってまさに「命の息」そのものでした。 出エジプト記16章4節。 「主はモーセに言われた、『見よ、わたしはあなたたちのために、天からパンを降らせる。民は出て行って、毎日その日の分を集めなさい』」 ここで「パン」と訳されているヘブライ語は「לֶחֶם(レヘム)」ですが、この言葉は単なる食物だけでなく、「食物」「糧」という意

石川尚寛(Naohiro Ishikawa)
3月1日読了時間: 4分


眠れない夜にラビが教える3つの知恵 〜今夜から実践できる過ごし方
眠れない夜にラビが教える3つの知恵 〜今夜から実践できる過ごし方 午前3時。布団の中で何度も寝返りを打ちながら、時計の数字が変わっていくのを眺めている。そんな夜を過ごしたことはありませんか。 僕も時々、そういう夜があります。何かを心配しているわけでもないのに、なぜか目が冴えてしまう。そんな時、ユダヤのラビたちが伝えてきた知恵が、静かな光になってくれることがあるのです。 今日は、眠れない夜に役立つ3つのラビの教えをご紹介します。どれも今夜からすぐに実践できるものばかりです。 ラビの教え1:心を整える「シェマ」の知恵 最初の教えは、「聞く」ことから始まります。 ラビ・エリエゼルはこう言いました。「夜中に目が覚めたなら、まず耳を澄ませよ。世界は眠っていても、神の声は決して途絶えることはない」 これは詩篇119篇62節「真夜中に、私は起きてあなたに感謝します」という言葉に基づいています。 具体的な実践方法はこうです。 目が覚めたら、まず静かに呼吸を整えます。そして、外の音に耳を澄ませてみてください。遠くの車の音。風の音。あるいは、自分の心臓の鼓動。その一

石川尚寛(Naohiro Ishikawa)
2月14日読了時間: 4分


「イサクの『ほっと』する人柄に、僕は救われた。争わない生き方の原点。」
「イサクの『ほっと』する人柄に、僕は救われた。争わない生き方の原点。」 イサクって、どんな人だったんだろう? 聖書を読み始めた頃、僕はイサクのことを、どうしても「アブラハムの子」や「ヤコブの父」としてしか見られませんでした。 でも、モーセ五書をゆっくり学ぶうちに、ふと気づいたんです。 この人の生き方は、なんて「ほっと」するのだろう、と。 井戸を掘り直す、優しい選択 今日、僕が深く見つめたいのは、創世記26章18節から22節までの箇所です。 イサクは、父アブラハムがかつて掘った井戸を、再び掘り直します。 ところが、ゲラルの牧者たちが「この水は俺たちのものだ」と主張し、争いが始まる。 普通なら、ここで権利を主張し、戦うかもしれません。 でも、イサクは違いました。 彼はその井戸を「エセク」(争い)と名付け、そっと去ります。 そして、新しい井戸を掘る。また争われる。彼はそれを「シトナ」(敵意)と名付け、また去る。 三度目に掘った井戸には、もう争いは起こらなかった。彼はそれを「レホボト」(広い場所)と名付け、こう言います。 「今や、主は私たちの場所を広げて

石川尚寛(Naohiro Ishikawa)
1月15日読了時間: 3分
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